「日本からお医者さんが来るから案内お願い」
看護士の友達から電話がかかってきた。友達といっても、彼女は私よりずっと年上の婦長さんレベルの人。だけど気が合うので、私がチェンマイに来てからずっと付き合っている。そして、彼女から毎年1回ぐらい冒頭のような電話がかかってくる。
彼女が勤務しているチェンマイ大学病院には、日本人医師が時々、講習にやって来る。招待しているのは彼女の友達の医者だけど、このお医者さんは接待が苦手らしく、気さくな彼女に話がまわってくる。そして、なぜか私にも声がかかる。大体は心臓手術の第一人者だとか、○○病院の院長などなので英語が話せ、私が行く必要はない気がするけど、タイ側からすると日本人がいると安心するようだ。私がレベルの高い話ができなくてもいいらしい。まあ、行き先は象キャンプやナイトバザール、寺院巡りだったりするので、観光慣れした私のほうが都合がよかったりするのだろう。
今日は国立○○病院の会長さんご夫妻をドイステープ寺院にご案内。飛行場の送迎から夕食まで、夜までタイのお医者さんたちと一緒にお付き合いした。
帰り際、私が少し眠そうな目をしていると、看護士の友達が
「マリ、徳を積んだね?」
と喜んでいた。