誕生日の托鉢

今日は友人の33歳の誕生日。
誕生日ぐらいは徳を積もうと、一緒にお坊さんに食べ物を喜捨しに行くことにした。
本当は彼氏と行きたかったらしいが、彼に
「一緒に行った彼女とはいつも別れる」
というジンクスがあるので、急遽私がかりだされた。
「いつも彼はそうなのよ!」キーッ!
と耳にたこができるくらい聞かされる愚痴が長くなりそうだったので、
私は快く引き受けた。

もともと私は托鉢風景が大好き。
だから喜んで朝6時に家を出た。
タイ人が僧たちに食べ物を捧げ、一心に合掌している姿はいつ見ても心が洗われる。
大きなお寺の近くに行くと、朝もやの中、
鉢を抱えた僧たちが後から後から裸足で歩いてきた。
私たちの前に来ると静かに止まり、鉢の蓋を開ける。
そこに私たちは食べ物を入れるけど、
この時は私たちもサンダルを脱いで裸足で地面に立つ。
お祈りをして欲しければそのように告げると、短いお経を唱えてくれるので、
私たちはしゃがんで合掌しながらありがたく聞く。

友達が用意したものは保存がきく、インスタントラーメン、パン、みかん、豆乳、
それにハスの花とお線香。
それを15人分くらい用意し、次から次へと来る僧に捧げては頭をさげた。
周りにも同じような人が何人もいて、
僧の鉢はみるみるうちに食べ物でいっぱいになっていた。

喜捨した後は不思議とシャキッとした気分になるので、
誕生日だけと言わず、毎日してもいいなと思う。

投稿を作成しました 1996

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