インターネット

私の部屋にもやっとネットがきた。以前、プリペイド式のインターネット・カードを買って試みたことがあるけど、アパートの電話では話しにならなかった。なにしろタイのアパートのほとんどは、内線方式(?)なので、外にかけるときは、外線番号を押してからになる。これがクセモノで、10分で切れてしまうのだ。数十人が住んでいるアパートは、1人が長電話をできないように、5?10分で切れるようにセットしてある。しかも、番号を押した瞬間からカウントされるから、ルールーと呼び出している間も時間が計算されている。つながったと思っても、スピードが遅いので、メールを1?2通送るのがやっとだ。
 この頃作られているアパートのほとんどは、ケーブルTVとネットが完備しているうえ、家賃は手頃。一方、うちのアパートは築10年以上で、条件を考えると家賃は高いほうだ。だからアパートに空き部屋が増えてくると、
「今時、ネットがついていないアパートなんて人が来ないよ?」
 と事あるごとに私は言って、大家さんを洗脳させようとしていた。もっとも、私は臆病なので面と向かって言えないので、私が管理人さんにしょっちゅう言い、彼女が大家さんにそれとなく伝えていた。
 でも、正直まったく期待していなかった。何しろ大家さんはネットのネの字も分からない人だ。興味が全然ない。だから、私はいつも近くのネット屋さんに行っていた。それが、突然、つけてくれることになった。かれこれ1年以上経っているけど、大家さんがちょっとしたことで知り合ったタウンハウスのオーナーがつけ方を教えてくれたのだ。前から頭の隅にネットのことがあったのか、あれよあれよという間にネットがついた。
「ちょっとスピードが遅いけど、すごい便利になったし、快適!」
 と深い意味なくネットカフェと比べて感想を述べたのに、しばらくして、大家さんから部屋に電話があり、
「最初は実験的だったけど、明日連絡をとってもっと速くなるのに申し込むからね」
 と。すごいよ、大家さん!

投稿を作成しました 1993

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