不快な食堂

 アパートの近くに、看護学生寮の食堂がある。量が多く、おいしいうえ安い。ただ、気になる点は、そこのお兄さんとおばさんの愛想が悪いことだ。注文する料理を紙に書いて渡すけど、「はい」とも言わないし、ニコリともしない。その態度で行くのをためらうが、そこの「春雨サラダ」と「揚げ空心菜サラダ」がボリュームたっぷりでおいしいので、食べたくなると我慢しつつ友達と行っていた。
 久しぶりにサラダが食べたくなったので、半年ぶりに学生寮の食堂へ行ってみた。
 紙に「春雨サラダ 1つ。揚げ空心菜サラダ 1つ。持ち帰りで」と書く。以前は「辛くしないで」と書いても、唐辛子が6、7本入っていてメチャクチャ辛かったので、今回はあえて春雨サラダに「唐辛子 1本」と加える。空心菜サラダは友達とお母さんが食べるので、普通に注文し、「味の素抜きで」と最後に記入。
 相変わらず無愛想にお兄さんがその紙を受け取る。そしてしばらくして、「40バーツ」と口をムの字にして料理をくれるが、「ありがとう」なんて間違っても言わない。「注文して料理を受け取る」というたったそれだけの作業なのに、毎回気分を害する。
 アパートに帰り、サラダをお皿に盛り付ける。
 春雨サラダは見るだけで唐辛子が4本以上入っている。どうやらタイ語が読めないらしい。空心菜サラダは特に注文しなかったけど、これでもかというぐらいの唐辛子の量だ。軽く15本は入っている。それに、なぜかレモングラスやコブミカンの葉も混ざっている。友達が「いろいろな料理を一緒に作っているからだね。でも、唐辛子も古いし、空心菜も揚げておいたものだし、春雨サラダもきっと大量に作っておいたもの。だから唐辛子が多いんだよ」と。
 サービスは相変わらず悪いうえ、質が落ちたねといいながら、それでも皆でヒーヒーいって全部平らげた。
 今朝、ネットカフェでメールをチェックしていたら、突然キュルルルル……とお腹の調子が変。今朝食べたミュズリがあたったかな……、何か変なものを食べたかな…と考えていたら耐えられなくなり、トイレにダッシュ。
 そして力尽きて歩く気力もないぐらいトイレで苦しんだ。アパートに帰って友達に告げると、同じだと言う。お母さんも3回トイレに駆け込んだそうだ。
 昨晩は、春雨と空心菜サラダの他に、お母さんが作った沢蟹入りパパイヤサラダも一緒に食べた。だから、実際どれが原因か分からない。だけど、あの態度を思うと、もうあの食堂に行くことはないだろう。

投稿を作成しました 1995

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