顔見知り

チェンマイに住んで6年以上経つのと、さほど広くない地理的条件があるせいか、この頃よく顔見知りに会う。たいがい向こうのほうが私を覚えていて、「マリさんですよね?」「どこかで1度会いましたよね?」などと声をかけてくる。「日本人」というだけでインパクトが強い私を覚えるのは簡単だけど、私にとっては「挨拶をちょっと交わしたタイ人の1人」であり、ほとんど印象がない。5人のタイ人をいっぺんに紹介されても、記憶力の悪い私には覚えることができない。
 今朝もあるリゾートへ行ったら、「どこかで会ったよね?」とマネジャーの人に声をかけられた。だけど……。少し会話をして、「ああ、そういえばあそこで!」と思い出せたからまだいいほうだ。
 そして夕方、用事があってセントラルデパートへ行ったら、見覚えのある顔が。今回は私のほうが気付いたものの、すっかり名前が出なくて声をかけられない。しばらく考えて、やっと「サワッディーカー」と言えた。若い頃、固有名詞が出てこない年配の人を見て、なんでだろう? と思ったのが、ちょっと早いがこの年にして分かってきた。
 それは困るが、顔見知りが増えたことで、「ちょうどこの情報を探していたんだ!」という人にも巡り会えるようになった。○○のことを書くのに資料が必要だな、誰かインタビューしたいな、なんて思っていると、会えたりするから面白い。
 日本にいたら日々こんなにいろいろな人に会ったり、会話をしたりすることはないだろうな。

投稿を作成しました 1996

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