ヤオ族の友達から、ヤオ族の結婚式があるので見に来ないか? と誘われた。彼女の家はガンペーンペッ県、車でバンコクに向かって5時間半ぐらいの所にある。式は夜中の12時に始まるということなので、車を走らせ式場へ。
会場では、ヤオ族の衣装をまとった人たちが集まっていてとても賑やかだ。ヤオ族の衣装は黒いジャケットを着るという地味なスタイルだけど、襟元は赤いボンボンがつき、ズボンは繊細な刺繍がほどこされ、首からは銀のアクセサリーをじゃらりとつけるので、どこか華やかさがある。
モーピー(シャーマン)を中心に儀式が夜明けまで行われた。次の日も朝食、昼食とご馳走が振舞われ、夜は120のテーブルを出して、約1000人近い招待客が集まった。
儀式の間には、花嫁花婿はお茶を入れたお盆を持って各テーブルに挨拶にまわる。数が数だし、夜通し、まる1日の儀式なうえ、着ている服は角隠しやアクセサリーを含めると6キロぐらい。私も念願のヤオ族の衣装を着てみたが、頭を帯のように長いものでぐるぐる巻きつけ、首にじゃらりとアクセサリーをつけると肩にずしりと重さがくる。まさに体力勝負だ。これを背負って丸1日、挨拶や儀式をこなすとなると、ヤオ族の結婚式は若くないとできないねぇ、と友達と笑う。
ヤオ族の衣装は初めて見た時から一目惚れしたもの。念願の衣装を着て、ヤオ族の人たちと昼食をとったら、とっても幸せな気分になった。