ある日、友達が履きふるした運動靴を持ってきて私に見せた。毎日ジョギングをしているうえ、ブラシでゴシゴシこすって洗うので、かかとが剥がれ、生地も破けている。明らかにもう寿命だ。当然、新しい靴を買うと思った。
案の定、2、3日後、友達が自慢気に運動靴を見せに来た。それを手に取ると、どこか見覚えがある。色も形もそれまで彼女が履いていた運動靴とよく似ている。どう見ても瓜二つだ。すると彼女は自慢気に、
「直してきた」
と言う。なるほど、よく見ると生地がささくれている。だけど、かかとはしっかり靴底に付いていて、それなら後何年も履けるだろう。
そうなのだ。日本だったら買い換えてしまうものも、タイではちゃんと修理してくれる場所がある。それも単純にヒールや靴底を変えるなんてものではなく、ありとあらゆる修理をしてくれるのだ。

今回直したのはこれ。
サンダルの片方の底がバリッとはがれてしまったのだ。
道端の靴修理屋さんに持って行くと、「ただ糊を貼っただけでは、またすぐにとれてしまう。縫ったほうがいい」と勧めるので、お願いすることにした。
すると、もう片方も持って来なさいと言う。
片方がはがれたということは、もう片方もそろそろとれる時期だから、一緒に直しておいたほうがいいと。
なるほどと思い、翌日もう片方を持って行った。

すると、横と内側をしっかり縫って仕上げてくれた。
片方60B(約230円)。
これまでにも革靴やサンダルなど、いろいろと直してもらったけど、靴屋さんのテクニックにはいつも感心する。
(ただ、靴底をごっそり換えた場合、履き心地はあまり良くない)
【知って得するタイ語】
靴修理屋 ร้านซ่อมรองเท้า ラーン・ソーム・ローンターオ
靴 รองเท้า ローンターオ
サンダル รองเท้าแตะ ローンターオ・テッ
修理する ซ่อม ソーム
縫う เย็บ イェップ
糊 กาว ガーウ
引っ付ける ติด ティッ(トゥ)