この頃、自炊をしているので、新鮮な野菜を仕入れるために、土曜市へ行ってきた。家からバイクで1分という便利さに加え、近郊でとれた無農薬・減農薬の野菜を買うことができる。チェンマイ大学農学部の敷地内にあり、畑では季節ごとに違う野菜を植えていて、都会のオアシスともいえるところだ。
その畑が今日は太陽のようなひまわりでいっぱいだった。私の背丈ほどあり、花は大きいものだと顔サイズ。ひまわりは大好きなので、顔がほころんでくる。聞くと、それを1本10Bで売ってくれるという。こんな嬉しい話はない。早速、好きなものを3本選ぶ。
切ってくれたひまわりはずしりと重く、両手でしっかり抱えないと持てないほどだ。それを両手で抱っこしながら買い物をしていると、
「それ、どうしたんだ?」
「いくらだった?」
といろいろな人から声をかけられた。
「そこの畑で買ったんだよ。10Bだよ。きれいでしょ?」
なんて答えながら愉快になってくる。
一通り買い物を終え、大きなひまわりをなんとかバイクに乗せ、気をつけながらアパートへ帰る。友達とお母さんに自慢気に見せると、
「きれいだね?。でも、今切っちゃったら種を食べられないね、もったいない」
なんて言う。そして、
「写真を撮るんでしょ? 押えててあげるから、カメラを持っておいで」
と。私の行動をよく知っている。ならばと部屋へ行ってカメラを取って来ると、ひまわりは既に水が入ったバケツに入れられ、倒れないように手すりにヒモで結び付けてある。
これはこのまま、私の部屋でなく、アパートの入り口に置くことになるんだろうなあ……と思っていたら、案の定そうなった。
まあ、皆で楽しめるからいいけどさ。
(写真:友達とひまわり)