ロンコン

ロンコン まだ時々雨が降るものの、そろそろ青空が広がってくる頃だ。乾季に入ると、果物の種類がぐっと減り、市場に並ぶのはみかんやリンゴといった日本にあるようなものばかりだ。雨季の間は、マンゴスチン、ランブータン、ドリアン、釈迦頭などといった様々な果物がでるけど、それももう食べ収め。
 最後にロンコーンを食べておこうと思い、夕方、道端の店で買うことにした。ロンコーンは南部名産の果物で、ラムヤイ(龍眼)より一回り大きく、皮は柔らかで、中には透明のみずみずしい実が入っている。甘すぎず、ジューシーで、食べ出すと止まらないおいしさだ。
 ただこのロンコーン、「ランサート」と見た目がそっくりなので、店の人が時々ごまかして売っていることがある。ランサートを品種改良したものがロンコーンと聞くが、後者のほうが酸味が少なく、種が小さいうえ(少ない)、皮をむいた時、ベトベトしない(白い液が出てくる)。両方おいしいけど、この差で値段にぐっと開きが出る。ランサートが1キロ15バーツ(約45円)前後なら、ロンコーンは60バーツ(約180円)前後。
 それなのに、市場で「ロンコーン1キロ15バーツ!」と書いて売っていたりして、それにだまされて買う人も多い。もちろん、私も「安い!」と興奮して買ったことがあるけど、手がベトベトになって、だまされたことに気付いた。確かに、数年前は100バーツ以上したものが半額近い値段に下がったから、今後ラムヤイのようにどんどん価格が下がることも可能性としてはあるだろう。でも、現時点では、ロンコーンを食べたかったら、値段を見てから食べるのが無難な気がする。

投稿を作成しました 1995

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