今日は「ワン・プラ」(仏日)。
満月と月が完全に欠けてしまった日(15日の間隔)のことを指す。
この日にお寺にお詣りに行く人もいるし、家の精霊にお供えをする人もいる。
この頃通っている「惣菜屋台」の人はこの日だけベジタリアンになり、
お客さん用には1品だけ肉抜きのベジタリアン料理を作る。
タイでは出家することが最大の徳を積むと考えられ、1生に1度、
男性が親孝行のために短期間でも出家する。
雨季の今の時期に出家する人が多く、
街の中はオレンジ色の袈裟をまとった僧が心なしか増える気がする。
短期にせよ出家した僧の1日は托鉢から始まる。
朝6時頃になると裸足になり、鉢を抱えた僧が食事をもらいに外を歩く。
毎朝早起きして僧に喜捨する人も少なくないし、
誕生日や「ワン・プラ」などの特別な日だけ喜捨する人もいる。
自分でごはんを作る人、出来合いのおかずを買う人、
インスタントラーメンやジュースなど日持ちするものを挙げる人などそれぞれだ。
いずれにしてもそのごはんがその日の僧たちの食事となるし、
正午以降は何も口にしてはいけない。
(寝坊すると次の日まで空腹に耐えないといけない。)
お惣菜を作る人の家にも毎朝僧が2人来る。
するとおばさんたちができたてのおいしいごはんを喜捨する。
その度に食いしん坊の私は思うことがある。
それは、お坊さんて欲がでないのかなって。
特に短期の僧達は戒律に慣れるまで大変だろうなあ、
と私はいろいろ想像してしまう。
私も男性だったら、1度は出家してみたいと思うからなおさらだ。
私だったらきっと托鉢に出る度に
「今日は何がもらえるかなあ」と頭は食べ物1色になり、
「あの家のおかずはおいいから他の僧に取られないように」と足早になったり、
「今日はお菓子なしかあ」とガッカリしたりしそうなもんだけど、
お坊さんはそんなこと思わないのかなあと。
もちろんそんな欲は捨てないといけないんだろうけど。
でもさ、お坊さんの顔を見る度に想像してしまう。
「今日は大好物のトムヤム・クンだ、ラッキー!」
って顔をしているなと。違うかなあ…。