お腹を空かせてチェンマイ大学裏のレストランに入った。この辺りは最近かなり表情が変わり、オシャレな地域になっている。どこも若者だらけだ。
メニューを見ると、創作料理ばかり。「揚げた魚豆腐と鶏肉の海藻巻き」という食欲をそそう料理を注文してみた。
そして、出てきたのがこの一品……。油が染み出て光っている。それよりも、見るからにまずそうだ。魚豆腐ははんぺんのようなものだが、うすっぺらい。鶏は練り製品っぽく、形がない。ノリもはがれている。こんなものを若者は喜んで食べるのだろうか。まあ、ジャンク・フード系だから、うけるのかもしれない。
ガッカリする私に友達はこう言った。
「結婚したての若いお嫁さんが作った料理みたいだね」
ああ、なんとほのぼのする言葉だろう。そう思えばおいしいかもしれない。