なまず君の運命

昨日釣りに行ってきた。
川ではなくて釣堀。
といっても野原の真ん中にぽつんと直径50メートルほどの池がある所。
日本では何匹釣ってなんぼだけど、
そこは1時間10バーツ(約35円)で何匹釣ってもいい。
時間計算なので、日本のように釣り糸をたらした瞬間に
魚がぱくりと食らいつくというわけにはいかない。
普通の釣りのようにウキと睨めっこしながら根気強く待つ。
餌はミミズとおたまじゃくし。
針に串刺しになっているおたまじゃくしの列が生々しい。
これは仏教でいう殺生? 罪? なんて思いながらも釣りを続行。

待つこと4時間。
釣れたのは約20センチの小ぶりのなまずが4匹。
ヒゲがニョロニョロと動き、見ていると哀れになってくる。
胸がチクチク。
家に持って帰り、友達のお母さんに渡す。
そしてなまずは冷蔵庫の中へ。
ごめんね。

心は痛むが、釣って死んでしまったものを捨てるのも罪なので、
早速今日それを調理した。
カレーにするか蒸すか揚げるか。
考えるけど、何しろ調理器具が全くない。
焼こうにも七輪がない。
それでも焼くのが手っ取り早いということで炭を買って来て、
裏の駐車場にレンガを積み重ね、そこで火をおこした。
網をのせれば立派なBBQセットのできあがり。
そこになまずを4匹並べ、じっと焼けるのを待つ。

しばらくするとなまずの油が下に落ち、なんともおいしそうな匂いがしてきた。
食欲をそそう匂いだけど、なまずのヒゲが火にあぶられニョロニョロと動き、
チリチリと焼けていくのに目が釘付け。
結局それを見ていたら喉を通らなかった…。

投稿を作成しました 1995

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