オケラだって食べちゃうぞ

おけら
夕方、友達の甥っ子サイモン(9歳)と双子の姪っ子(18歳)とアパートで遊んでいると、サイモンがカナブンを指につけて私に突きつける。
私が怖がるのを知っているからだ。
いたって平静を装う。
この数日間でだいぶ慣れたので、そう怖くない。
私も小さい頃は虫を捕まえて遊んでいた。
もっとも北タイでは、食べるのが目的だけど……。

「うわっ、これカナブンじゃないよ、おばちゃん!」
サイモンが窓際でまた虫を発見して叫ぶ。
「メーンガチョンだよ。カナブンよりもっといいよ」
おばちゃんが言うと、双子も「そうだ、そうだ」と捕まえるようせかす。
「これ、噛まない?」
と聞きながら、サイモンはおどおどと掴む。
私のことを「怖がりだね」という彼も実はカミナリや蛇が怖い。
私と同じで臆病なのだ。

だいぶ慣れたサイモンはオケラを掴み、遊びだす。
でも結局、最後には水槽に沈めていた。
前回と一緒で、水につけて息の根を止めた後、煎って食べるためだ。
きっと「カナブンよりもっといい」味なんだろう。

投稿を作成しました 1995

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