雨季が終わるこの時期になると、お寺で様々な行事が行われる。今回行ったのは、ワット・プラシンのターン・クウェイサラークというもの。
いわれはブッダの頃に遡る。瞑想しているブッダのもとに、グマリーという女性が赤ちゃんを抱えて逃げてくる。キニー鬼に追われていて、食べられてしまうから息子を預かってくれと懇願する。
そこに鬼がやって来る。仏陀は2人に5戒を守るよう説教をする。すると、動物や人を食べていたキニー鬼は、殺生ができなくなり、飢え死にしてしまうと泣く。かわいそうになったグマリーは、鬼を家に連れて帰り、養うことにする。その恩返しに、天気を予測できるキニー鬼は毎年どこで稲作をしたらいいか教える。
そのおかげで裕福になったグマリーは、村人たちにもキニー鬼のことを教えてあげる。すると村人たちも裕福になり、クウェイという入れ物に収穫物などを入れ、お返しにキニー鬼に捧げるようになる。それでも余るほどだったので、番号をつけ、それを抽選で僧達にあげるようになった。
現在でも、小さなクウェイから大きなものまで皆がお寺に持ち寄り、それを抽選で僧に捧げている。もちろん、あの世で食べるものや日用品に困らないように、亡くなった人や生物、自分が死んだ後のために、僧を通して届けてもらうから、名前も書いておく。
ターン・クウェイサラークではないけど、9月24日10:00?ワット・チェディールアンでタンブン(喜捨)の行事がある。10月は中秋の名月(6日・ワイ・プラジャン)、オークパンサー(7日・出安居・雨季明け)、11月はロイクラトーン(5日・灯篭流し)などの他に、フード・フェスティバル、冬祭りなどと、乾季に入るとイベントが目白押しだ。
(写真:見上げるほど大きなクウェイサラークを飾っている小僧たち)