チェンマイの都を守る国柱

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タイ正月のソンクラーンが終わり、雨がポツポツと降り始める頃、チェンマイ市内で国柱(守護柱)を祀る「サオ・インタキン祭」が行われる。
チェンマイの人が健康で幸せに暮らせるよう、また、チェンマイの町が繁栄しますようにという願いが込められている。

ちょっとだけ説明すると、チェンマイの町(旧市街)は仏教の宇宙観に基づいて作られている。
須弥山が宇宙の中心にあり、海王星を真ん中にして8つの惑星が周りを回っていて、その現象が国や人々に影響を及ぼすという考えがある。
それと同じように、都のそれぞれの方角に惑星があり、それが人々の暮らし、運不運を左右するばかりではなく、疫病を引き起こす原因にもなると信じられている。
9カ所にはお寺が立っていて今でも儀式が行われるが、その中心となるお寺には国柱があり、国民が1年に1度、都の安泰を祈ってサオ・インタキン祭を行うのだ。

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国柱が立っているのが、旧市街のほぼ真ん中にあるワット・チェディールアン。
この建物の中にある。(女性は立ち入り禁止)

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サオ・インタキン祭の7日間、お堂の周りには花をのせる台がずらりと並べられ、チェンマイの人たちが花やお線香などを持ってきて供えていく。
別名「花を供える祭り」(サイ・カンドーク)というだけあり、境内が花で溢れかえる。
庭で摘んだもの、市場や境内で買ったものなどいろいろな花の香りが漂う。

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また、境内にはプラジャーオ・セーンフォンハーという雨乞いの仏像が安置され、人々が聖水をかけていく。
これからの稲作に必要な雨を乞うのだ。
乾季の終わりでまだほとんど雨が降らないが、なぜかこの期間中は不思議と雨がぱらっと降ることが多い。
私もお供えをしながら「おっ、雨だ」と何度か体験した。

今年のサオ・インタキン祭は、5月22-28日。
お花を持って参拝してはいかがだろうか。

投稿を作成しました 1993

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