ラーンナーの暦で4月の満月(今年は1月10日)は
「プラペニー・ターン・カオジー&カオラーム」という行事が行われる。
新米をお寺に供える日で、
その時一緒にカオジーとカオラームも持って行くという。
カオジーは日本でいう焼きおにぎりのようなもので、
カオラームは竹にお米をつめて蒸し焼きにしたものだ。
もっとも最近ではカオラームが主流で、カオジーは供えないそうだ。
そして生活が忙しくなってきているので、手作りではなく市場で買う人も増えている。
チェンマイ郊外に住む友達のお母さんもその1人。
でも、この親戚のおばちゃんは家のヤシの実をガリガリと削って、
それに少しお湯を混ぜてぎゅーっと絞ってココナッツミルクから作っていた。
削ったココナッツはなんと3個とか!
カオラームに使う竹。
これも買わずに、山で採ってくる。
市場で見かけるカオラームは短いけど、ここのは腕の長さぐらいある。
山にいろいろな種類の竹がはえているが、
「その中からどうしてカオラーム用の竹が見分けられるの? 何が違うの?」
と何人に聞いても、
「ここで生まれ育っていたらわかるんだよ」
という答えしか返ってこなかった。
カオラームに一晩水に漬けた新米のもち米を入れ、
お砂糖を加えて煮たココナッツミルクを注ぐ。
甘いカオラームと、ただの水を入れたものと両方作った。
最後に口のところをバナナの葉やヤシの繊維でぎゅっとつめて蓋をする。
後は火で蒸し焼きにするだけ。
でも、蒸してから焼いたほうが柔らかいからと
このようにして1度煮る人もいる。
本当は上に布をかぶせて蒸気が逃げないようにするけど、
写真を撮るため取ってくれた。
最初は豪快に、後は弱火で焼いていく。
ゆだってくると、シューシューと蒸気が漏れる音がしてくる。
蓋がゆるいと、棒状になったもち米がにょろにょろと飛び出てくるので要注意。
40分近く火にあて、後は冷まして外の殻を割ればできあがり。
この家は夜にカオラームを焼いていたけど、
朝4時起きして火をおこし、焼き立てをお寺に持って行く人もいるそうだ。
さあ、明日はこのカオラームをお寺へ持って行こう。(人のだけど)
つづく