霊(ピー)が舞い踊る日

the ceremony for ancestor
北タイ(ランナー)には地域に根付いた風習がたくさんある。
その1つが、「フォーン・ピーモット・ピーメン」だ。
フォーンは踊る、ピーは幽霊・精霊という意味で、
要するに霊たちが踊る行事だ。
モン族(*)から伝わったのではないかと言われている。

pray for ancestor
北タイの人たちにとってピーはとても身近なもの。
悪いピーもいれば、良いピーもいる。
子どもが病気の時や、健康と幸せを願う時、行事を始める前など
ことあるごとにピーに祈る。
そしてこの「フォーン・ピーモット・ピーメン」は良いピーで、
先祖の霊のことをさす。
毎年、数年に1度、もしくは病気が治った後など
先祖が同じ一族が集まり、その場を設けるという。
だいたい5、6月が多いけど、
今回お邪魔した家系はソンクラーン前に行った。
20年ぶりだという。

mediums
地域の人が集まって行う場合もあるが、
今回の儀式には「あちらの世界」と近い人が呼ばれた。
ランパーン県から30人、チェンマイから20人が続々と集まってきたが、
一見普通の人。
この人たちに先祖の霊が降りてきて皆ピーになってしまうなんて!

special cloth
式が始まると今まで普通に話していた人が
順々にクラクラっとめまいを起こしたり、
吐きそうになったり、それぞれ症状が現れる。
霊が降りてきたのだ。
人によっては真ん中にぶら下げた特別な布のところへ行き
それにつかまって回りだす。
ぐるぐるとすごい勢いで回り、
止まった時にはピーになっている。
その勢いはビデオのほうがよく伝わると思うのでこちらをどうぞ。


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colorful costume
ピーが降りてきてからはそれぞれカラフルな服に着替える。
各自がこの日に用意した服装は、
買い物にピーが一緒について来てピー自信が好きなものを選んだとか。
ここの家系は貴族の流れなのできれいに着飾ったピーばかり。

dancing
その後はひたすら踊る踊る踊る。
この行事に「フォーン」(踊る)という名前がつくだけある。

smoking the traditional cigar
普段は吸わないタバコやお酒を口にしたり、
噛みタバコを欲しがったり、飲んで歌ってのお祭りだ。
さっきまで人の手を借りないと歩けなかったおばあさんまでがシャンと踊っている。
皆が楽しそうに踊る姿を見ていると、
私も一緒に踊りたくてうずうず。
(霊が降りてきても困るけど)
知り合いが「まるでピーのパーティーだね」と言っていたが、
本当にピーの世界が毎日こんなんだったら面白そうだ。

その世界を知りたい人はこちらの動画をどうぞ。

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*モン族(Mon):山岳民族のモン族(Hmong)ではない。

投稿を作成しました 1995

霊(ピー)が舞い踊る日” に 2 件のコメント

  1. SECRET: 0
    PASS: 84700e042f2cb80c0f06ac2902c8116e
    麻里さん
    こんちは!!サワディ クラップ!!御元気ですか?
    チェンマイは暑いようですね。こちらも、やっと、初夏を思わせる季節になりました。ランナー語って、仏教で使う文字ですか?タイ文字の上に書いてあるので、筆記体の文字かと思っていました。タイ語もマスターして、ランナー語。将来、まさか尼さんでは無いでしょうね。俗世界からの逃避?タイは子供、坊さん、妊婦は優先席ですよね。飛行機も坊さん優先には驚きました。楽しい、ソンクランを!!

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    大好きなチェンマイ、ランナー文化に関することを勉強するのは楽しいですよ。yoshiさんもぜひ。

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