リゾートバンガローの厨房は都心にあるわけではないので、
周りは自然がいっぱい。
目の前は眩しいくらいキラキラ輝く海、上を見上げるとヤシの木がワサワサしている。
(サムイ島はどこもこうだけど)
こんな恵まれた環境にあるから厨房でも自然のおすそ分けを受けている。
タイ素麺を盛り付けるのにとバナナの葉を切ってき、
鶏肉を包むのにとパンダナスの葉(香りがよく菖蒲のような形をしている)を
裏庭から取ってくる。
周りを見渡すといつの間にか茶色になったヤシの実が落っこちている。
殻を割って中のココナツを削り、
水と合わせてぎゅーと絞れば純白のココナツミルクができる。
それをカレーやお菓子に使う。
絞らないでフライパンで煎れば香ばしいココナツフレークの出来上がり。
それを南部名物の「サラダ/ハーブご飯」(カオ・ヤム)に混ぜれば目が飛び出る旨さ。
この頃、毎日厨房に遊びに行くので、
皆に「いつレストラン開くの?」と聞かれる。
特に開くつもりはないけど、
こういうふうに自然の恵みを受けた料理を作りたいと思う。