島で1番美しい場所

早朝にバイクを飛ばし、「この島で1番美しい景色」という看板を目指した。
山を上っていく。
オンボロのバイクが苦しそうだけど気にせずそのまま上へ上へと向かった。
5キロくらいは舗装された道なのでなんとか上れたけど、途中から山道。
しばらく頑張ってみたものの、バイクの馬力がなくエンスト。
上り坂でエンジンをかけようと汗だくになっていたらバランスを失って
バイクごとひっくり返った。
バイクは無傷、私もジーンズに長袖だったので
ちょっと指を擦りむいたくらいですんだ。
だけど恐怖心が出てきた。
怖いのでバイクを止めて、そこからひたすら歩いた。
誰もいないので蛇が出まいか熊が出まいか、変な人が出まいかとハラハラ。

1キロほど歩くと頂上。
ちょっとガスがかかっていて思ったほど感動しなかったけど、
この労力を考えて「1番美しい」ことにしておいた。

夕飯を食べに港の屋台へ行った。
何か郷土料理を食べようといざ惣菜屋台へ。
南はターメリックを使った料理が多いというが、その通りで、
たくさん並んでいる鍋の中はほとんどカレー色。

南部料理は辛くて有名なので、辛くないのを確かめて注文。
ジャックフルーツのカレーと挽肉を炒めたものを2種類ごはんにかけてもらった。
カレーはココナツミルクのコクとジャックフルーツの歯応えがマッチしておいしい。
辛さもマイルドだなあ?と思っていたら後からジワジワと辛さが舌に響いてきた。
辛い!
それでも店のおばちゃんの「辛くないよ」という言葉を信じてまた3口、4口と食べた。
だけど水で流し込む状態で目は明後日の方向を向いている。

ちょっと休憩、と挽肉のほうに手をつけた。
ちょっとクセのある味だから牛、いや水牛?
インドネシアで水牛の肉を食べたけどあの肉かな、と考える暇なく辛さがやってきた。
これはすごく辛い!
カレーの3倍くらい辛い!

それでも味はいいので水を飲み飲み、カレーを食べ、挽肉を食べた。
持っていた1リットルの水がすぐ空っぽになった。
ここでギブアップ。
でもお皿は3分の1しか減っていない。
お腹はたぽんたぽんの水腹。
丸呑みしたジャックフルーツと水牛が泳いでいる。
水で辛さは「消火」できず、胃が燃えている。
カプサイシンが脂肪を燃焼して吉と出るか、胃を荒らして凶と出るか。さてさて。

投稿を作成しました 1995

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