「いよいよピン川が溢れるらしい!」
そんなことを聞いて、
買い物がてらワロロット市場へ行ってみた。
ワロロット横のピン川はすごい勢いで流れていて、
あと30cmほどで溢れてしまいそうだ。
私のような野次馬で賑わっている。
水位が上がっているので、
男性軍が土嚢を積んでいるんだろうな……。
お疲れ様です!
ーと思いきや、魚を獲っていた。
この場所は入り江のようになっていて、
浅いし、流れもゆるいので魚が集まるそうだ。
「魚の姿が見えてから投げないと網に入らないんだよ」
「あそこに泳いでいる小さなヘビは毒を持っているんだよ」
イスラム教徒の画家のおじさんが教えてくれる。
「夕方そこの中国のお寺へ行くといいよ。ベジタリアン料理を無料で食べられるよ」
おじさんは話しては網を投げ、川に入る。
「うう、寒い。お酒が必要だよ」
あれれ、おじさんイスラム教徒でなかったっけ?
「ところでおじさん、あそこで長い棒を持っている人も魚を獲っているんですか?」
「違うよ、あれは物を取っているんだよ。今朝からいる人はかなりの収穫があったようだよ」
どうやら、あの水色の棒で流れてくるものをひっかけるらしい。
今ゲットしたのは、プラスチックの赤いイス。
お兄さんが川に入って取ったようだ。
近くに行ってみると、結構真剣になって取っている。
川の流れは速いので落ちたら大変。
「おお、木が流れてきたぞ」
「だめだ、あれは遠すぎる」
「あれはかなり大きいのでテーブルにできるよ」
「それもチーク!」
「あれは違法で伐採されたものかもしれないから売れないよ」
「大丈夫、拾いものなんだから。でも届かないね」
物を選別しながら棒を伸ばす。
竹や板などをどんどん集めていく。
「お、あれはなんだ?」
「釜だ、釜」
青いホーローの釜が流れてくる。
「あー、だめだめ、欠けている」
やり過ごす。
「あれは?」
「なんだ?」
「牛だ、牛が流れている。死んでいるぞ」
ピンク色の肌が一部ぽっかりと水面に浮かんでいたり……。
見ていると本当にいろいろと流れてくる。
「今朝はすごかったよ。タイヤが2本、イスが2脚」
これが収穫物。
なにやら冷蔵庫も流れていたらしい。
突然の洪水で上流のほうでは対策が間に合わなかったようだ。
「まだこっちはいいけど、リンピンのほうはもう溢れたらしいよ」
「学校も早々に生徒を帰したみたいだね」
なんて声が飛ぶ。
ワロロット市場も早くに店を閉めたり、土嚢を積む店が出ているので
私も退散してリンピンのほうへ。
低地なのか噂通りすでに溢れている。
右側がすぐ川。
川からの水がじゃばじゃば道路に流れているけど、
バス停で寛ぐおじさん2人。
いいなあ。
というか、皆集まってきている人は野次馬。
屋台も出てきている。
ワイワイと記念撮影したり楽しそう。
知らないとお祭りみたいだ。
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色んなモノが流れて来るんですね!
何だか楽しげな雰囲気が伝わって来ます。
色々、被害は無い方がいいですが。
麻里さんもお気を付けて。
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実際川の近くに住んでいる人は大変だと思うけど、野次馬たちは楽しそうだったよ。
私の知り合いの家はこの近くなので、土のうを積んでいたよ。
これ以上ひどくなっていないといいけど……。
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はじめておたよりします。私もタイのテニスブログを作っていますが、ときたま本音を書くことがはばかられることがありますよね。でも洪水の混乱とタイ人の楽しそうな顔、、長くいた人には良くわかります。サバイサバイ、、、おそらく運命にまかせて、バンコクも水没、でも全員死ぬわけじゃないから、、サバイサバイ。