一晩で袈裟を織りあげるジュラカティン

ジュラカティン
チェンマイ大学の敷地でジュラカティンが行われた。
ジュラカティンとは、僧に供える袈裟を一晩で仕上げる行事だ。
普段は市場で既製品の物を買って来て供えるが、
ジュラカティンは綿を摘むところから、織り、縫製、染めまでをすべて手作業でやる。
それも一晩でだ。
それだけ手間がかかるので人の協力がないとできないし、
大きな徳を積むことになる。
今回はチェンセーンの村の人々が手伝いにやって来た。

綿花を摘む
今回は敷地に綿花の木がないので、植物に綿をのせて代用。

種をとる
摘んできた綿は、これに通して種を取り除く。
キコキコ回すと綿がとれ、手前に種が落ちる。

綿をほぐす
弓のようなものを使って、綿をほぐしていく。

棒状にする
それを棒状に丸めていく。

糸にする
伸ばして糸にしていく。
簡単そうに見えるが、切れないように同じ細さにするのは経験がないとできない。

糸を輪にしていく
巻いた糸を今度は大きな輪に巻きつけていく。

煮る
20ほど煮て、綿についている粘々しているものをとる。
お湯が黄色くなっていく。

乾かす
約20分、鉄板の上で乾かす。

糸を作る
今度はその糸を同じ長さに巻く。
(なんか順番が違うような気がする……。間違っているかも)

仕上がったもの
糸を束ねる。
光沢があって美しい。

織機に糸をつける
それを今度は織機につけていく。
経糸と横糸になる。

織る
カタカタ、トントンと織っていく。



ここまででも手順は多いが、
この後、縫製したり、染めたり、洗濯したり、
アイロンをかけたりと全部で15以上の工程がある。
これを夜通しして、僧が使う5種類の袈裟を作って、翌日奉納する。
手を動かしている間も、踊りや音楽があったり、食事が配られたりと賑やかだけど、
それはそれは大変な作業だ。
とはいえ、北部タイにはまだこのような行事が残っていることを嬉しく思う。

投稿を作成しました 1993

一晩で袈裟を織りあげるジュラカティン” に 2 件のコメント

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    久しぶりにブログを覗きました。
    そして、とても興味深く拝見しました。
    一度、お寺の「一年祭」に夜行きましたが、多くのタイ人とそして熱心にお参りしている姿を見て、観光地のお寺だけでない、素朴なタイの姿に接したと思います。また、こんな話題があったら、アップしてくださいね。楽しみにしています

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    りょうこさん、どうもありがとうございます。
    どんどん都会になっていますが、まだまだ伝統的なものが残っていると感じています。あと、逆に都会になった分、古き良きものを復活させよう、残そう、という動きも出てきて面白いです。
    また何かありましたらアップしますね。

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