チェンマイの柱(サオ)があるチェディールアン寺で6月7日まで、
サオ・インタキン祭りが行われている。
チェンマイの安泰を祈ってチェンマイの柱「インタキン」(*)にお祈りをする行事だ。
この期間は、大勢のチェンマイ人が花、ロウソク、
ソンポーイという聖水を持って各地から集まってくる。
柱が納められた建物の周りにはたくさんのお盆が並べられ、
そこに人々が花をのせていくので、境内はみるみるうちに花でうめつくされる。
民族衣装を着たおばあさんや学校、幼稚園からは子どもたちがお供えに来ていた。
チェンマイはどんどん都会になるけど、
まだまだチェンマイ人の心にはこうした心が残っていて、
伝統が着実に受け継がれている。
この建物は1年に1度、この行事の間だけ公開され、
男性は中に入ることもできるので、ぜひ参拝したい。
インタキンの建物の横には大きなヤーンの木がそびえ立っている。
その根元にも花と線香を置いていく。
この木が滅びる時、チェンマイも滅びるといわれている。
そしてこの期間だけ、
お寺の入り口にプラジャーオ・セーンフォンハーという仏像が安置され、
雨季にちゃんと雨を降らせてくれるようお願いする。
これから雨季に入り、田植えが始まるから雨はとても重要だ。
こんなソームポーイという聖水を仏像にかける。
「健康で頭が良くなるように、自分の頭にもつけときなさい」
と側にいたおばあちゃんが子どもたちに言うと、
急いで仏像に聖水をかけた後、聖水をすくって頭にびちゃびちゃとかけていた。
大人たちも健康と幸せを祈って。
そして私もぴちゃぴちゃ。
これはチョーファーというものに金粉をつけているところ。
本堂の屋根についている飾りで、象の鼻の形をしいてるとか。
好きな場所に金粉を貼っていいが、ある女子学生は
「自分もてっぺんにいかれますように」
と祈りながら尖った先端に貼っていた。
私は目のような部分にぺったり貼り付けた。
新しく建て直された本堂。
よく見ると、一番前の部分にチョーファーがついていない。
私たちが金粉を貼ったものがここに取り付けられるのだろうか……。
そう思うと神聖な気持ちになってくる。
7日に儀式があるとお寺の人が言っていた。
見に行ってこよう。
*もともとこの柱は「3人の王様の像」の近くのサドゥームアン寺にあったが、
1800年ガウィラ王によって今の場所に移された。