殺生は罪。
不思議なんだけど、タイにいると蚊を1匹殺すことも気が引けてくる。蚊やゴキブリを殺さずに、シッシッと追い払っている姿もよく見かける。私はギブ&テイクで、蚊が血を吸ったら、お返しにバシッと叩いてしまうが。
蟻。蟻は多い。砂のように小さなものから米粒サイズのものまでいろいろ部屋を歩き回る。蟻は行列をなすから、全部処理するのは心が痛む。噛まれたら、エイッとこちらも攻撃に出られるけど、それもない。ただただ忙しそうにあっちへこっちへと歩いている。
だからほうきでザッザッと掃き、廊下に出す。壁には、蟻の道を消すため石鹸を塗ってみたりする。だけどいなくなるのは束の間。またすぐ蟻がせっせと歩き回る。そのうちに、無駄な抵抗はやめて、蟻と共存することが一番なことに気付く。見て見ぬ振り。ノートの上を歩き回っても、それが腕に登ってきても、「精が出るねえ」と声をかけるだけ。
それでも時々、許容範囲を超す。ポットやコンピューターの中に住もうとする時だ。お茶を飲もうと思ってコップにお湯をジャーと注ぐと、蟻がどひゃーっと出てくる。コンピューターに巣を作ってダメにされた人は後をたたない。
そんな時使う必殺技が、毒入りチョーク。子どもの頃、道路に絵を描く時に使ったような四角いチョークだ。これを机の脚やドアの下、植木鉢などの周りにぐるっと囲いながら書く。するとあら不思議。1時間もすると蟻が1匹もいなくなる。チョークが蟻の体に触れるとしびれて死んでしまうのだ。考えたら残酷なことだが・・・。
パッケージには、ゴキブリの絵も描いてあるので、台所周りもいいかも。