昨晩、友達の部屋に行くとちょうどテレビで映画の予告をしていた。
ある女性がもう１人の女性に熱湯をかけようとしている。
そしてもみ合い、血だらけ、幽霊、云々。
タイ人、本当に好きだよなあ、血とか幽霊。
私はこの手の映画が苦手だ。
心臓に悪い。
そしたら友達がくるっとふりむいた。
満面の笑み。嫌な予感…。
「これ観たかったんだ?。観に行こうよ！ あ、明日はちょうど火曜日で安いし！」
こうして張り切っている友達に強引に誘われて映画を観に行ってきた。
韓国の映画で、“The Tale of Two Sisters”という。
１つ１つのシーンの色使いがとてもきれいなんだけど、
時々お化けなのか幽霊なのか妄想なのか現実なのか、
よく分からない生々しい場面が出てくる。
その度に私は身をすくめ、目をふせているのに、
会場からはなんと“ハハハ”って笑い声が聞こえてくる。
緊迫したシーンなのに、ハハハって。
なんでこんな怖いところで笑えるんだ？ タイ人の微笑みか？
そんな笑い声を聞いていたら、映画が怖くなくなった。
なるほど、こうやって気楽に観るからタイ人は幽霊や血ドロドロ映画が好きなんだな。
映画が終わってからタイ人の友達に
「タイ人は幽霊とか観ると笑うんだね、面白いね」
と言うと、友達も首をかしげて、
「私も分からない。なんで皆笑っていたんだろう。近頃の若者はよく分からない」
って。そうかあ、やっぱり笑わないんだな。
