毎年この時期になると、ニュースでも友達との会話でもPM2.5の話題が出る。
PM2.5は 大気汚染物質のひとつで、この数値が高ければ健康を害する。
年々ひどくなり、チェンマイは世界一数値が高いという日も結構ある。
特に3月だけど、去年は2月ですでに空気が臭かった。
原因は排気ガスや山焼き、野焼き。
チェンマイは盆地なうえ、乾季(11月~5月頃)は1か月に1回 雨が 降るか降らないかだから(降らないことが多い)、どんどん大気汚染がたまってしまうのだ。
これは2020年から今年までのPM2.5の表。
紫、茶、赤色が「健康に良くない」「危険」で、緑色や黄色は良好。
6月から10月は雨季なので空気がきれいなのがよくわかるし、2月から4月はキケンなのが一目瞭然だ。
この3か月を除けば、チェンマイは快適なんだけどね…。
野焼き・山焼きの原因はいろいろある。
乾季でよく燃えるので、農家や一般家庭がこの時期に落ち葉や剪定した木を焼くこと。
今住んでいる家の界隈(市内はずれ)でも枯葉をしょっちゅう燃やしている。
よく行く郊外の畑の周りでも毎日どこかで煙が出ていて、煙い!
一応、1月から5月までは焼くのが禁止されているのだが、昔からしていて生活の一部になっているのだろう。
それもよくわかる。
あるていどは仕方ない気もする。
わかるけど臭い…。
できれば雨季にしてほしいけど、あまり燃えないのもよくわかる…。
あとはトウモロコシやサトウキビ畑(県外)。
飼料や食料用の作付面積が拡大し、収穫後に野焼きをするのも原因だ。
昔から野焼きはしていて、その時は問題がなかったけど、農業がビジネスベースになり、燃やす面積、回数が増えたのだ。
あとは自然発火。
そしてよく話題に上がるのが、ヘット・トープというキノコ。
外はコリっと、中はクリーミーでおいしく、高く売れるキノコで、焼けた地面によくはえると言われているため、こっそり火をつける人がいるのだ。
山を管理している友達によると、猟をするために山に火をつける人もいるとか。
鹿(の一種)やイノシシ、野生の鶏、ジャコウネコ(の一種?)などを獲る時、山が焼けているほうが歩きやすいうえ、動物が隠れる場所が減り、見つけやすいという。
なんたるこった!
私欲のために焼く人もいるけど、山を守るグループもある。
友達のチャイさんはチェンマイ北部タートン郡ワンパイ村で仲間と一緒に毎日山を歩いて不審者がいないか、山が焼けていないか確認している。
1月から5月まで、1日10㎞近く歩くとか!
昨日は、村の人たちが集まって山の草を刈ったそうだ。
こうすることで、仮に他の山から火が回ってきたとしても村に入る前に止めることができるからだ。
このように草を短くして、火が広がるのを防ぐ。
今年は、幅6m、全長5km、約190万㎡刈り取るとか!
すごい!
さて、今年はどこまでPM2.5を抑えられるだろうか。