夜更かしするわけ

「昨晩遅くまで仕事していたんだね」
アパートの学生が同情して言ったことがある。夜中２時に遊んで帰ってきた時に、私の部屋から明かりがもれているのを見たという。
確かにそういうことも稀にある。原稿の締め切りに追われてコンピューターと睨めっこしているのだ。
でもほとんどの場合は違う。この間はたまたま彼女が帰ってきた時に電気をつけていた。ぐっすり眠っていたのに、うぃ?ん、うぃ?んと耳元で蚊が飛んだりするもんだから、蚊と格闘をしていたのだ。目の前をひょうひょうと飛び回る蚊を憎しみ込めて叩き潰そうとパチパチしていた。それを「徹夜してえらい！」と勘違いされたのだ。
昨晩はジョギングの疲れもあり、倒れこむようにベッドに入った。熟睡しているところをうぃ?ん、うぃ?ん。電気をつけて時計を見ると夜中の３時！
きっと私は今夜もまた遅くまで仕事をしてえらい！と思われているんだろうな。