夕方、蛇口を思いっきりひねり、ホースから溢れ出る水をアパートの植木にやる。駐車場や精霊の祠、門の側にある鉢だけでも20以上はある。そして、花壇、塀の植木と順々にじゃばじゃば水をかける。まるで自分が水浴びをしているようで気分が良い。
それが一通り終わると、ベンチに座って夕涼みをする。すると友達のお母さんも側に来る。2人で腕を組んでお喋りをする。ーといっても、いつもお母さんの愚痴だ。「マリにしか言っていないけどね・・・・・・」と始まる。たいていは旦那のことと娘のことだ。
しばらくして、今度は娘(=私の友達)と山にジョギングに行く。登りは息がぜーぜーするので話す余裕がないけど、下りは夕方の心地良い風にあたりながら歩く。すると友達がお母さんの愚痴を始める。大概、彼氏やお金のことが原因なんだけど、結局はお母さんも友達も同じ事で頭を痛めている。でも、解釈の仕方が全然違って、意見も見方も食い違っている。同じ事でも、こうも違うんだといつも感心する。
愚痴はないにこしたことはないけど、昼間のけだるい暑さの愚痴より、夕方のほうが涼しい風が吹き飛ばしてくれる気がする。