蟻の卵スープ

赤蟻の卵とパック・ワーンという菜っ葉が旬らしく、つい最近２回ほどそのスープを食べた。
ご飯粒ほどの白い卵がいっぱいスープに入っていて、所々孵化しかけた蟻の目がいくつもこちらを見つめている。最初に食べようと思った人は、よくこれを食べる気になったなと思う。でも考えればそんなもの世界中にたくさんあるわけで、全然不自然なことではないんだけど。鯛の活け作りとかしろうおの踊り食いとかイナゴだって、ねえ。
味は白子をうすくしたようでいて、クセがなく、スープの邪魔をしない。卵がプチプチと口の中で弾けるのを楽しめるのは、イクラと同じかもしれない。ただ、時々孵化した蟻の胴体を食いちぎるような映像が脳裏をかすめ、胃の中で蟻が歩き回っているような錯覚を起こすのがちょっと嫌だけど。