電話屋さん大繁盛?!

今日とうとう携帯電話を購入した。
と言っても、私はいまだに携帯を拒んでいる人間で、これは母の話だ。
4、5年前に家族の連絡係として母がPHSを買ったけど、
ほとんどいつも「圏外」で用をなしていない。
これでは意味がないと、今日私がプレゼントしたのだ(1円だけど)。

携帯電話といえば、タイでも持っていない人が珍しいという勢いで出回っている。
正確に言うと、日本で普及されるよりもっと早くから持っている人が多かった気がする。
その頃は受話器のように大きく、重く、やたら存在感をアピールするものだった。
それでも車を運転する、ちょっとハイソなバンコクっ子は
「渋滞がひどいので、こうして電話で友達とおしゃべりして時間をつぶしすんだよ」
と言って運転中に使っていた。

今ではもちろん、日本と同じで小さく軽いものが主流だ。
持つ層も広がり、今では学生のほとんどの子が持っていて、
常に携帯でおしゃべりをしている。
友達が4人で一緒にごはんを食べていても、
皆違う友達と電話で話していたりするほどだ。(悲しいねえ)

それはそうと、この携帯電話を使った面白いビジネスがある。
夜になるとどこからともなく、ロウソクをのせた小さな机が立てられる。
暗闇にゆらゆらとロウソクの火が揺れ、とても幻想的で、
最初私はそれを見て、
「いやあ、さすがタイは易者が多いなあ」「神秘的でいいなあ」
なんて1人感心していたものだ。

だけどそれは全然神秘的でもなんでもなく、とても現実的で、
歴きとしたビジネスとして成り立っている「電話屋」だった。
そこから電話をかけると、市内で1分1バーツ(約3円)、
長距離電話にいたっては1分3バーツととても割安になっている。
バンコク-チェンマイ間なんて公衆電話からかけたら、
あっという間にお金がなくなってしまうのが、
そこからかけると超お得でかけられてしまうのだ。

かける時は机の側にいるお兄さんやお姉さんにかけたい番号を言い、
彼らがロウソクの火を頼りに番号を押すのを待つ。
そしてそれを受け取り、好きなだけ話す。
電話屋が何分話したか携帯電話で確認するので、その金額を支払う。

実はこのシステムには裏がある。
電話屋がやたらにいるのにはわけがある。
タイの友人が言うには、携帯電話を契約すると、
最初の1ヶ月(だったはず)は全国無料でかけ放題になるらしい。
だからその契約期間中に人にかけさせ、
元金ゼロで小金を稼いでしまおうというらしかった。
ん?、賢い発想?!

携帯電話を契約する人は増加する一方だから、
街に短期の電話屋が溢れるのもわかる。
だけどもちろんこれは違法。
警察の目を避けて商売しないといけない。
でも、結構みんな堂々と商売している。
だってこっちがかけたい時、すぐ見つかる所にいるのだから。

投稿を作成しました 1996

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