ココナツの島が生んだ料理

友人に地元料理に連れて行ってもらった。
まずつまみで出されたのが、エビペーストや唐辛子を混ぜて
ココナツの殻に塗って焼いたもの(南部名:「クイジェー」)。
他の地方では「ナムプリック・ガピ」という名で定番のメニューになっているけど、
焼かずに生で野菜と食べる。
南部のものは焼くのでココナツの香りもたつし、エビペーストのクセがない。
ココナツが多い土地なだけあって、本来なら捨ててしまう殻をうまく利用している。

次に出されたのがタコ。
食事に行く前にちょうどタコを捕まえたおじさんに会ったので、
迷わずタコを注文したのだ。
タコといえば世界でも食べる人口が少ない。
ギリシャ人は食べるけど、他の国では容姿がグロテスクなのか
悪魔扱いしてあまり好まれていない。
タイ人も食べないと聞いていたので、南部の人が食べると知ってびっくり。
いろいろな食べ方があるけど、今回食べたのはタコのココナツミルク煮。
ココナツミルクのほのかな甘さにタコのだしが出て女性受けする味かもしれない。

おかずと一緒に食べる白米もココナツミルクで炊いたもの。
少し玄米色でほのかに甘味がある。
これもココナツが多い土地で生まれたレシピだろう。

そうそうココナツに関係ないけど、サムイ島に来て初めて知ったことが、
日本人同様「刺身」を食べるということだ。
エビの踊り食いがあるのは聞いたことがあるけど、
エビやカニを生で食べるのだ。
生といっても、エビはナンプラーに10分ほど、カニは丸ごと3時間ほど漬ける。
それをワサビならぬ、生唐辛子を使ったタレをかけて食べるのだ。

カニはちょっと見た目が生々しい。
残念ながら私は作るところは見たけど、食べる機会がなかった。
だけど、エビは食べた。
日本の甘エビのようで、全然ナムプラーの味はしないし、
唐辛子がアクセントになりローイ(南部方言:おいしい)。

カキも食べるし、新鮮な魚介類が豊富に獲れるので
魚も刺身で食べるのかと期待して聞いたら、それはないそうだ。
なんでだろう。ローイのに。

投稿を作成しました 1996

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