同じ宿のイギリス人、クリスがZuunmod という町へ行くというので一緒に行くことにした。
ウランバートルの町から46キロ、ミニバスで1時間弱。
Zuunmodの町を歩きながら山のほうへ向かう。
外は4枚ほど重ね着する寒さだけど、日差しは強く、空がまぶしい。
乾燥した空気と温度のせいか太陽の光が美しく、
建物や洗濯物に反射するときれいな色を生み出し、すべてが絵になる。
皆それぞれ好きな場所で写真を撮りながら草原に向かって歩く。クリスはフランス在住のカメラマンで、大型カメラを持っている。
草原は雄大な景色。子どもたちが小川で寒い寒いといいながら遊んだり、
相撲をとったり、女性が水汲みに来ていたり……。
遠くにはゲルがあり、馬で移動している人がいる。
私がイメージしていた「モンゴル」の世界がそこにある。
目指すのは、5キロ先のManzshir Khiid。
そこに1733年に建設されたお寺があるという。
たぶん「あっち」だろうという方向を目指して丘を登り下りしながらひたすら歩く。
クリスは普段からアウトドアライフを楽しんでいるらしく、
細い体で重い大型カメラを持ってスタスタと歩く。
その後ろを私、友達がゆっくりと続く。
3人がそれぞれのペースで歩いて距離があいても、
隠れるところがないので迷子になることはない。
5キロ以上は軽く歩いたと思う。
足は疲れるものの、真っ青な空や雄大な景色を見ていると、
いくらでも歩ける気になってくる。
地球と対面したような気分になってくる。
どんどん先へ先へと進みたくなる。
歩くのが楽しくてしかたない。
写真は学校帰りのおめかしした少年たち。
特別な日だったのだろうか。
といっても、帰りはさすがに疲れて、通りすがりの車に町まで乗せてもらった。
モンゴルの車はすべてがタクシーと聞いた通り、
どの車でも交渉が成立すれば乗せてくれるから便利だ。
写真は町の広場で遊ぶ少女たち。
白鵬の大きなポスターが所々にある。